命を助けてもらったなら
大切にしなくちゃいけない
今日俺は獲物を逃した
獣と魚を一匹ずつ
あいつらは俺が乗り気じゃ
なかったことに
感謝してるだろうか?
そりゃあするだろ ....
灌木と雷雨を連れて町を出た
辺境には辺境の掟があるのだと怒られた
探査船に乗って星を出ると
ドーム内の環境シミュレーターで
雷雨は分析され、灌木は実をつけた
この確率は奇跡ですね、と ....
あなたは生きるために日本を出ていった
ポストカードはいつも滞在地の言葉だった
ワールドカップはどこでみるの?
私は日本語で返事を書く
ここがSFの世界なら
あなたはもうこの星にさえい ....
鍵がないことに気が付いて
ドアノブに手をかけると
抵抗もなくドアは開いた
一度振り返ってから中に入る
靴は脱ぐべきだと思いながら
リビングにつながるドアを開けると
見たことのない女が水 ....
命が終わるの言葉
死後の世界を信じていても
私がそこに行けるとは思えない
家まで歩いて帰ると
2階の窓からきみが外を見ていた
帰り道に迷わぬように
アメを落として歩いたきみ
心のかけらが落ちました
月に浮かんで
消えました
空からふった銀のかけらは
どこかの星のきみですか?
銀河通信は遠いので
心にリボン ....
一枚に千切れた紙と名を書いて
繋ぎ合わせた父と母の名
愛するものが未来にあって
そこに私がたどりつけないとわかったら
なんて
当たり前のことでしょう?
愛するものが過去に埋もれて
もう私にはとりかえしがつかないこと
くらい
知っているか ....
夕焼けの教室を
赤く染めて
冷たい海水を
青く染める
最後の瞬間まで荷物を集める私は
美しさを奪っているのだろう
Eu sou amavel uma pessoa distan ....
偽りにきみをつないだ
海岸は
もう恋人のなきがらのよう
堆積した都市の底で
雨が流れる音だけが
きこえていた
錆び鉄の壁に
ケーブルで接続されたコンソールの
身体が明滅している
エピローグ
いつか見つけるきみの姿に
想像力がとど ....
私は隣のベッドの由香さんをみつめる。
窓際で由香さんのシロツメクサのパジャマが
かすかに上下している。
外を眺めたまま眠ってしまったのかもしれない。
そう思って、ほっと息を吐く。
眠れな ....
放しても
飛ばず撫でると
目を閉じて
ささやく声で
甘えて鳴く
幽霊が
月に生まれて
ロケットの
斜めの影に
そっと寄り添う
「じゃあ、このスピーカがとまったらどうするの?」
「はい。だいじょうぶ。スピーカがとまったことを知らせるスピーカが鳴りますので」
「もしそれも鳴らなかったら?」
「窓の下で網がひらく仕組みに ....
紙切れを全部
宝石にかえてしまって
世界から落とすと
もうひとつの世界では
踊るヒトデが
それを重しに
深海に沈んでいく
きみからの
手紙にあてた
水蒸気
他にもなにか
あると思って
空港の
ポストに入れた
絵葉書は
きみに会うより
あとにとどくね
迷ってて
あなたがさきに
言ったから
心がひとつ
コトリと消える
スーツケースに座って
迎えの車を待っていると
これから旅立つ人たちがいて
不思議
一秒のすきまもなく
誰かが空の上にいて
未来を保留し続けていく
胸が痛むような思いをしてない
ふいに窓が開いても外を見ないことがある
カリフォルニアの陽射しと乾燥に
肌がもつれた
その重さは
私のために作られたものではなかった
眠っているうちに誰か ....
充電中の星たちは
プラズマにあとを任せて
光らない速度で
都市と都市をつなぐ
その間にあるのは
エベレストナイルの船団
誰もたどりつけない海に浮かぶ
この辺で
消えたはずなの
テレパシー
直接言えば
いいことだけど
深海の
砂一粒が
目を閉じて
魚の夢を
透明にする
思い出の
ダイアモンドは
あなたです
忘れるために
わざとなくした
眠れない時計が
明け方を待っている
西を向いて
閉め忘れた
数センチの隙間から
冷たい夜が流れ込んできて
文字盤に触れたのち
硝子の両側で結露する
時刻を不確かに
温度差 ....
世界樹の底に
獣のように眠る
深い緑の牢番
あの扉を越えなければ
心配事はなにもない
歩いて2分で砂浜だったら
毎日走るよねって
引っ越したときに
話してたことなんだけど
走ってないです
治安がいいから
夜も歩けるんだけど
アメリカでは傘は手に入りにくいって
そう思い込んでいたから
普通にスーパーで売ってて安心した
見たところ
半分くらいのひとはささないけどね
雨の日は、パーカーとか
冬物のコートを着 ....
後ろめたそうに
店に入ってからも帽子を
とらない男が
パンのおかわりを頼むだろうか?
「いつもはそんなに食べないんですけど」
そう恐縮しながら
「バターもお願いできますか?」
な ....
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