君は座っている
石畳の上、足を投げ出して
急な階段、手摺りに凭れるようにして
座っている
座って、僕を見ている
真っ直ぐに
作りかけの猛獣のような目で
悟り切った爬虫類のような息をし ....
愛は
返すというエネルギーの道筋が認められて初めて
愛となる
それがなければただの営みだ
見返りのないものが愛ではない
見返りの消滅したものが愛なのだ
道筋は葬り去られた
轍とな ....
転ばないよう気をつけて歩いた
人生は長い長い細道だから
人はいつから踵を付けて歩いているんだろう
早く恋を知りたくて
だけど愛はまだ要らなくて
先に月に向かった貴方が寂しくて死んでしまわない ....
染み付いた汚れのまんま焼き付ける
下り列車のすれ違う窓
肩の先、触れそうだった距離さえも
可燃不燃で振り分けており
訳もなく爪を切りたくなる夜と
検索窓の白さが嫌い
....
見上げてる、言い訳よりも高いビル
空が似合えばいいのにせめて
カップ持つ見慣れた仕草、指先の
とまり木だった、旅立ちだった
少しだけ、ほんの少しだけ九月から
淋しい風が吹くは ....
陽だまりに七つの罪と添い寝して
このうちどれが私を救う?
何度でも好きだと言える友だちの
後ろカーテンゆらゆら揺れて
口癖も忘れて次は中指で
眼鏡を直す角度を消して
空っぽの容 ....
昨日とは思いたくない風もあり
時限爆弾、歯ブラシの横
民の息、草木の息に猫の息
23区に雪降り積もり
さよならのくせにグッバイってな顔じゃ
明日になる頃には卑怯者
....
限界と神経衰弱、表にし
歯の裏側で私と思う
網棚に手を伸ばしつつ「Hello」の字
哀しくシャツが揺れて揺らいで
万華鏡、回す手を止め虹の果て
声を失くした神様になる
....
バナナが
バナナでなくて
何だろう
何だろう
黄色い顔して
艶やかで
人を
人間を
斜めに見ている
少し小馬鹿にしたように
鼻でふふんと笑いながら
愛嬌など微塵も見せ ....
なり損ねたものがあるなら
駅の売店でアイスでも何でも買って
座る席も無いから
しばらくは開かないドアの手前
流れる景色を見送りながら
さよならとも
うんともすんとも言わないで
ああそ ....
ペンギンカフェみたい
沈みそうな旋律で歩く
たまに目が合う女神のような街に
投げつける豪速球
勿体ない勿体ないって、全部本気だったんだから
罠にかかった小動物、逃がしたりしたら笑われるね
....
会いたい、が間違いなら
会いたい、じゃなくていい
アインシュタイン、が間違いなら
愛したい、に換えていい
病気だと簡単に言われ
理論だってわかってもらえず
悔しいから面積求めた
苦し ....
何故、離れるのか
何故、一緒に眠らないのか
私の魂よ
何故、君だけが自由で
何故、私だけが叫ぶ
さよならも言わないで
涙も流さずに
何処へ行ってしまうのか
こんなに求めているの ....
信じれば信じるほどに、何者かから遠ざかって
投票用紙の裏側で泣いてる声にも気付かない
僕たち、とってもか弱い生き物だからさ
散歩が終わらないのは、羽根を使いたくないから
余計に時間がか ....
私はあそこに住んでいた
だから帰りたいと思うのだろう
いつか
いつの日にか
元の姿に戻って
愛しい人と再び会って
帰って行くのだろう
懐かしい家に
言葉も忘れて
静かに漂いながら
....
帰ろう
窓は開けたから
明かりもついたまま
温かいスープまである
帰ろう
足の折れたベンチと
錆びの落ちないすべり台
乗客のほとんどいないバスが走る
ひび割れたコンクリートの垂 ....
彼女はその猫を抱き上げた
細く鋭い雨のあがった夜
取り返しのつかない過ちと連れ立つかのように
もっとか弱い存在を呼び寄せたのかもしれない
こんな筈ではなかったと訝しみながらも、私は眠りに ....
プリズムが揺れている
大きな鳥は歌わない
蔦の絡まるアーチの隙間から
覗いた街はまだ灰色で
影は薄くなると逃げる
ラズベリーみたいに生きられたらと思う
砂丘みたいなお皿の上で
食パン ....
エンジン吹かして明日を占う
たくさん電池を買ったから
外に出るには十分だ
蝶番外して
胸の中丸見えにして
世界ぐらいなら滅ぼしてもいい
それだけの価値がそいつにあると言うのなら
天井 ....
佐々木浩子
何だって出来るんだ
佐々木浩子
スーパーマンだよ
佐々木浩子
普段は違う名前さ
佐々木浩子
買い物上手でキャビヤに詳しい
佐々木浩子
普段は四本足で
佐々木浩子
....
願いの出る場所は大きな洞穴か
入口には番人いるか
時々掃除はしておるか
近付いて良いか
入っても良いか
願い以外は出て来ぬか
オト、ザクラン、ユケ、マイケ
願いは風のようなもの ....
僕と喧嘩をしようよ
君の星とはこんなに離れてるから
たとえ光の速度で移動出来たとしても
明るい話題も届く頃には暗くなっちゃうね
僕と喧嘩をしようよ
あまりに時間がかかるから
君は怪獣に ....
いつか夢が陽炎を連れて
私の家にやって来る
いつか名前が欲しくなって
夢は私におねだりする
良き日々に良き友達
暦の言葉もまた良くて
お天気だけがまだ揃わずに
飛ばした胞子が遠い町の駅の ....
新調したてのパスケース
自慢したくて雲に飛び乗る
ギア捌きならお手のもの
なんだか働きバチみたい
脇目も振らず
髪伸びるの早過ぎるね
イメージチェンジついていけない
11時の約束が延 ....
勇気を振り絞って
油は多めに
小さ過ぎないフライパン
見えてるものはひとつ残らず
もう褒めた
おそらく脊髄の早とちり
目覚めの悪さで駆け出した
羊をたくさん空に上げて
口移しのペリ ....
最後の弦が切れて
風の音だけになった
折れたマストが流れ着いて
今来たばかりの海を見ている
アザラシの子守歌を流氷が真似ると
夜は胸ポケットの暖かさで
誰の豊かさも上手に隠すだろう
....
夜の真ん中で
じっと声を押し殺す
耳をそば立て聞いている
今夜も誰かが星になる
今夜も何かが旅に出る
君は部屋の真ん中で
指に刺さったトゲを見ている
無数の誰かが屋根で踊る
無数の ....
勇気を振り絞って
油は多めに
小さ過ぎないフライパン
見えてるものはひとつ残らず
もう褒めた
おそらく脊髄の早とちり
目覚めの悪さで駆け出した
羊をたくさん空に上げて
口移しのペリ ....
壁に掛けた絵が傾いて
棚から雑誌が滑って落ちた
花瓶が床で砕けて散った
みんな急いで外に出た
電線が揺れていた
千切れるほどに揺れていた
笑ってる人もいた
隣の建物で大きな音がし ....
窓を開けてくれたその人は
次の駅で降りていった
半年ぶりの得意料理
一人の部屋で一人で食べる
サービスチケットの期限が切れて
空中ブランコに並ぶ人の列
容器代込みで思い出を持ち帰る
....
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