降り来る言葉 ?/木立 悟
散る空があり 重なって
地にひとつの花を描いた
子供がたくさんの光を飛び越えていった
声の飛沫はらせんに昇り
かがやきとかがやきとかがやきの差異が
手をつなぎ かすかな羽のようになり
けして雲を見捨てることなく
雲とともに変わりつづける
新たな空になっていった
無口な春の明るさの前で
すべての木は亀裂だった
その向こうにあるものから光がこぼれ
粉のように手首を冷やした
金と銀とに散りひらく
片方の目の視線の先に
小さく細く降り来るもの
森のかたちをした霧が
水の流れに沿い立っている
家と家の間を埋める昏い花から
絶え
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