降り来る言葉 XXIX/木立 悟
散らさなくとも
散りゆくもののそのままだから
浜辺
知らせ
島を生んで
同じ高さが
同じ高さのままで違うから
猛り
迎え
曇をふちどり
喉じらされて
剥がれては舞ううた
道ちぎる道
金の格子
意志の在り処
ひろく長い隔たりをさまよい
積もることのないちからを見つめる
夜は巡り
しあわせになれるはずもない
小さく爆ぜる弦
つながろうとせず
つながりゆくもの
おおあおおあうう
おおあおおあうう
四角い鉛の切っ先の声
狭まる
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