降り来る言葉 XXXVIII/木立 悟
 


闇のなかにしゃがみ
手をのばし
髪の毛に触れる
足音が
遠のいてゆく


水を
出しつづけるくちばし
透し 染まり
戻るもの
ふたつの天気雨
すれちがう


くちびる
ふた
とりそこね
鳴る
くちもと
昼の青
翳る


問うことなく
問うている
いつのまにか 踊りと
踊りのはざまに
声と
声ではないものの
はじまりに


消そうとする
打ち寄せる
みなもとは暗がり
遠く遠のき
軌跡は水
にじみ
雪となる


指をのがれる足音
隔て 隔てられることに
慣れるまなざし
慣れぬまなざしを貫き
夜に到く蒼
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