降り来る言葉 L/木立 悟
 
れすぎることも
同じ痛み 同じ響きで
銀に緑に つづきつづく影


裾を引くような
終わるともなく
終わろうとしているような
見えない無数の



息と蒼
言い含める 照らす
昼の弦 昼の弦
少し 持ち上げられて


群青の嘘や
つららがつららになる音や
雀が家に持ち帰る風
常に指揮者に背を向けて


迎えにきた
呼ぶものもなく
ゆくために
ただそのままに
発つために


鉛 錫 同意の仕草
鳴りわたり 鳴りわたり 
大陸の半分を消し
鳴りわたる


明るすぎて
目を閉じるとき
誰もいない真昼の道の
ふいのひとつの渦
[次のページ]
   グループ"降り来る言葉"
   Point(4)