ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
る或る既成の実在(雨傘)が、これとはひどくかけ離れていて、それに劣らず不条理なもう一つの実在(ミシン)といっしょに、その両者がまったく場違いだと思われるような一つの場所(解剖台の上)に突如として並べ置かれた場合、これらの実在は、そのように配置されたという事実によって、それ自身の素朴な用途もその本性も失ってしまい、ひとまず相対的なものになり変わることによって、偽りの絶対性から、真実で詩的な、新しい絶対性へと移行してゆく」のである。
(イヴ・デュプレシス『シュールレアリスム』[訳]稲田三吉:文庫クセジュ)
古代ローマの詩人ホラーティウス(65-
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