ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
 
, and What Alice Found There には一般に鏡を示す mirror ではなく Looking-Glass という語が使われていることに注意を促しています。Looking-Glass はキャロルの時代のカメラに使われていたすりガラス(ここに映し出されたさかさまの像が感光版に記録される)を意味する語でもあります。
さらに、ちょうど『鏡の国のアリス』が出版される数ヶ月前にキャロルは自分の写真スタジオを作っているのですが、彼はスタジオをあらわす Glass house というコトバを『鏡の国のアリス』の第一章のタイトル―― Looking-Glass house ―― にすべりこ
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