ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
論でした。
[われわれの]武器は、詩においては、構想力(ファンシイ)である」
「構想力(ファンシイ)の方が想像力(イマジネーション)よりも優っている
(ヒューム『ロマン主義と古典主義』訳]長谷川鑛平:法政大学出版局)
というヒュームの発言はロマン派を代表する批評家であり詩人であるコウルリッジ(1772-1834)の高名な「想像力説」を念頭においたものです。
コウルリッジは「想像力説」によって、「相反する要素の結合」ということを詩作のキーポイントとして明確に主張したという点では現代にも通じる先駆
[次のページ]
前 次 グループ"『世界の詩論』(青土社)を読む"
編 削 Point(8)