ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
 
ものの間に類似を見て、両者を結びつけることです。しかし、たんに比喩を詩の技巧として重要視するというのであれば、それははるかむかしのアリストテレス(384-322 B.C.)以来、言われ続けていたことです。


もっとも重要なのは、比喩をつくる才能をもつことである。これだけは、他人から学ぶことができないものであり、生来の能力を示すしるしにほかならない。なぜなら、すぐれた比喩をつくることは、類似を見てとることであるから。
            (アリストテレース『詩学』[訳]松本 仁助、岡 道男:岩波文庫)


ヒュームとともに現代詩は
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