ヒューム「ベルグソンの芸術論」(2)/藤原 実
 
きっと感ずる筈である。ちょうど画家が既存の色彩の名称よりずっと多くの絵の具や色合いを必要とするように。

あらゆる詩的言語は探究の言語である。低級な詩作が行われはじめて以来、詩人たちはイメージを装飾として用いてきた。イマジズムの要点は、イメージを「装飾」に使わないことである。イメージ自体が言葉なのだ。イメージは形成された言語を越えた言葉である。

          (エズラ・パウンド「ヴォーティシズム」[訳]新倉俊一:青土社)


このようなパウンドの姿勢はベルクソンが「われわれがさまざまな芸術のうちに見いだすのは、事象に対するいっそう直接的な視覚であり、
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