われわれが物に対するわれわれの知覚よりも高いところにのぼろうとしないで、知覚を掘り下げ拡げるためにそのなかに沈んでいくと考えてごらんなさい。われわれがその中にわれわれの意志を入れこみ、その意志が拡がるとともにわれわれの眺めも拡げていくと考えてごらんなさい。 そうすれば、われわれは感覚や意識の与えられた条件を少しも犠牲にしないような哲学を得ます。そこではどんな性質も、事象のどん [次のページ] 前 次 グループ"『世界の詩論』(青土社)を読む" 編 削 Point(5)