ヒューム「ベルグソンの芸術論」(2)/藤原 実
いく人かの者たちが近くの滝へと駆けつけた。いくつかの巨大な車輪が高く上げられた。そしてタービンが水の速さを磁気的な痙攣へと変えた。その痙攣は高い電柱を伝って、光かがやきぶんぶん音を立てている球体へまで、線をよじ登った。
このようにして、三百もの電気の月が、目をくらますその白亜の光線でもって、愛の古来の青白い女王を消し去った。
(マリネッティ「月の光を殺そう」[訳]佐藤三夫 http://homepage3.nifty.com/UTOPIA/Archive/Utopia3/Marinetti3.html)
稲垣足穂(1900-1977)は十代のこ
[次のページ]
前 次 グループ"『世界の詩論』(青土社)を読む"
編 削 Point(5)