ヒューム「ベルグソンの芸術論」(2)/藤原 実
 
は日本の俳句を手本にして次のような短詩を書いています。


The apparition of these faces in the crowd: Petals on a wet,black bough.

人混みのなかのさまざまな顔のまぼろし
 濡れた黒い枝の花びら

             [訳]新倉俊一



よけいな説明や観念を避けてイメージにまたイメージを重ねることで「瞬間のうちに知的・情緒的複合を表現する」ことが時間的、空間的制約から読者を自由にして、不意の解放感を与えてくれるのだ、とパウンドは言っています。
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