ヒューム「ベルグソンの芸術論」(4)/藤原 実
 
散らし、その火花の美しさでそのイメージの価値は決まるという、ブルトンの「シュルレアリスム宣言」のコトバを引きながら、「しかし、シュールレアリスムにおいて、意味規範が意識的にこわされていても、そこにイメージが創出されていれば、<秩序>の意識がないのではなく、『新しい価値』に貫かれた<秩序>がある、と考えなければならない」として次のように述べます。


「鮎川の指摘には、たしかに正しい一面がある。しかし、<無意識>に自覚的に依拠することで、異質な概念と概念を連結するという方法を、ただ、機能的にあるいは技法的に理解せず、制度や規範によって抑圧されている人間の意識の闇、その危
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