『九月四日。まるっと』/ハァモニィベル
『九月四日。まるっと』
(作詩 ハァモニィベル / 原作 渚鳥)
この机の足下に
私の工作用の材料が入ったカゴが一個 ある。
それは 一人の人間の訪れを いまかいまかと 待っている。
季節の違うものは 押し入れの中に積んである。
それらは 灯をともされるのを待っているローソクみたいに。
カゴは 外側をコーンパイプの質感を持った肌で覆われているが、内側は地味な布張りで
〈木〉が沢山描かれたその模様をみるたび、大人になった今でもときどき思う
木立の中には何か別の物が内包されているような気がする、と。
床の敷物と、色もデザイン
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