毎日アンパンを食べている
このアンパンはすべての栄養がバランスよく入ってると宣伝されていて
飢えないためだけに食べる

完璧な栄養のアンパン
それを手にしたブラウン管のなかの刑事、張り込みを ....
新年のはじめての夕焼け
久々に会う家族とこたつで雑煮などを食べ
あるいはふだん遠方に住む同窓と旧交をあたためていた
あの日

それは突然に来て
なにがなんだかわからないうちに
時間がひび ....
手のひらですくえるほどの軽さ
ふっと息をかければ羽毛のように
水のようにさらさらと
それくらい
それくらいと言いたいのに

あなたが踏んだ泥は何億年後かにも
化石になって残るだろう
た ....
あなたが天にましますかどうかに興味はない
あなたが起こす地上の奇跡も期待しない
あなたが開いている天上の門もどうでもいい
ただあなたと呼ばれるもの
あなたを呼ばう人の声の
ただくちびるの動き ....
神を探している
渦巻く嵐に仕え
霞に額づき
灰色の聖餐を受ける
そんなことができるような神だ

雪が降るよ
遠く故郷を離れ、胸の中に
あの重い、湿った
削ったばかりの木片のような
 ....
ひみつ
口にもしないから
風も通らずよどんで
古い醤油瓶底のようなそれ

そんなものが胸のすきまに
たまって
口がどんどん重くなる

もう一言も発せないから
すこしばかり目 ....
おんなたちがあの崖から飛んだんよ
つぎつぎと
あの美しい波濤に
着物の端が消えてったんよ
おんなたちの背後にはなにがあったんか
なにをおそれて飛んだんか

波間の白い泡
地上では生きれ ....
花の種を植えようよ
そこに種があるかぎり
植えようよ

おおきな水が
うずまく火が
ようしゃない光の炸裂が
通っていったあとの
街の
そのあとの
地面を探して
土があれば
植え ....
走ってる
走ってるよ
ただ走るために走ってる
ああ、明日が追いついてくるよ
影が手を伸ばしてるよ
もっとはやくしなくちゃ
とまったらだめだよ
立ち上がれなくなっちゃう

足がもつれて ....
秋に撒いた種が花を咲かせたか
わたしは知らない
春になる前に去らなくてはいけなかったから
瓦礫のなかに
そっと咲いていたらいい

眠ると亡くなった人に会える
まだ生きているような感じで
 ....
ずっとおれを見ていてくれといったのはおまえなのに
おれがおまえをずっと見ていたら
おれを見ている人間はむりだ
と言って遠ざかっていったおまえ
わたしが習ったことのない踊りを
みんなが踊ってる
わたしには聞こえない音楽
踏めないリズムで
ようようと
あたりまえの顔で
大通りで隊列を組み
ひとつの祭りのように

わたしの身体は ....
1台のシーシャのように
同じ味の夢を共有した
あおい煙をくゆらせて
交互にホースを持ち替えて
ぽつりぽつりと交代で話す

夢ってね叶わないんだよね
そんなこともわかる年ごろで

けれ ....
さみしさはすきま
からのポケット
置きざりにされた影

白く柔らかな波で覆い隠し
なにかもみちみちている
そんな人に見えるように
努力している

けれど一分のすきもない人は
これ以 ....
ほしがることがむずかしい
いろいろほしいものがあるのに
舌が糊で貼りついたように
口蓋にくっついて声にできない

夢を語るだけならお金はかからないけど
断裂があちこちにあり
わたしは押し ....
口を開こうとしてやめ
口を開こうとしてやめ
そのうち億劫になってごろ寝をする

現実が早すぎる
明日も生きるはずだった人たちの時間が断ち切られ
まともな水も食料もない

そんな日々が続 ....
闇のなかへ祈りをポンと放り込む
どこか奥のほうでぱしゃん、と水の音がする

跳ね返ってくるかすかな水音が
応えなのだろう
それを紐解いたりはしないけど


冷える夜に丸くなって眠る
 ....
焼き場で
まだ熱い骨を拾いながら
生きててえらかった
と言う
レエスの縁のハンカチが
小さなポケットからはみ出して

花に埋もれたあなたは
びっくりするほど小さい

いつ終わるのか ....
夢のなかに
大好きだったおじいちゃんがいる
しずかにわたしを見つめている
なにかを言いたくて
なにも言えず
冬は皮膚がかたくなる

さみしさを大切に抱きしめて丸くなる
さむいよ
また ....
なにになるのかわからぬまま
船を漕ぎださなければならない

河岸を変え
肉に刃を入れ
針を刺し
名をあらため
これまでの日誌は燃やした

空は暗く北極星もない
羅針盤はくるくる回り ....
いま生きながら埋葬されている
あなた
血の滲んだ手で墓掘りのスコップを握ってる
それもあなた

あなたのお葬式は
だれも知らないうちに行われる
正しい名が呼ばれることもなく
墓標もない ....
爪を剥がす
わたしの指は二十本あるので
二十回できる

それはやさしさの残機

不安に駆られるゆうべは
脳を取り出して洗う
ホームセンターで売ってた一番強い漂白剤に浸けて
洗面台でじ ....
日が暮れてひとりの棲み家に戻る
靴を脱ぎ
1Kのアパートのなか
フローリングに膝をつき
頭を垂れる

声もなく
神すら必要としない
祈り

どうかあしたも日が昇ってください
いや ....
岩の破れ目が血を流す
昔ここで殺された人がいた

岩を鉄槌で砕いて
削る
あなたが付け足した余分なわたしを削る

有名な魔女の判別方法
水に沈めて浮かんでこなかったやつはシロ
浮かん ....
よる、おばけがくる
わたしのほほを撫で
のどを撫で
よく使い込まれて
されど清潔なリネンのやわらかさで
わたしの心臓を撫でる

わたしのまぶたはとじたまま
そこにおばけがいる

蝋 ....
わたしが死んだらねわたしのお骨を砕いて毎日たべてね
とおかあさんは言った
わたしに根を下ろし生きたお墓にしたいおかあさん
でもね
わたしはあなたの土じゃないの

あなたが赤ちゃんを産んだら ....
手が止まる四角い欄に○できず、死角透明SILENT=DEATH

マイナスをゼロにするためマイナスに近づく預金わたしの胸

今流行り、羽根より軽い話題なり。隣りにいます。中年ですが。


 ....
なにひとつ持っていかぬという気持ちで
日々、靴をはき
仕事をし
夕飯の買い物をして
靴をぬぐ

思い出も悲嘆も後悔も
生き残った人たちのもちもので
三途の川の向こうには持ち越せぬ

 ....
魔女はパーティーをする
おとこもおんなも関係なく
みんな赤い靴をはいて
死ぬまで輪になって踊る
叫ぶような歌声
かなしい歓び

輪のそとは
危険だから
出ていけない

手を離さな ....
いぬを飼いたいな
でもいきてるいぬは
死なせてしまいそうで
かなしいし
かわいそうだな

だから
いぬの幽霊を飼いたいな
いぬの幽霊を飼ったら
最高の名前をつけて
毎晩おなじ布団で ....
凍湖(159)
タイトル カテゴリ Point 日付
アンパン自由詩425/3/24 22:48
あの日自由詩2*25/1/1 14:01
たましいの重さ自由詩924/12/30 1:19
傾きつづける自由詩424/12/28 2:31
神を探している自由詩324/12/25 1:35
ひみつ―澱自由詩524/12/18 19:22
自由詩324/12/5 22:31
種を植える自由詩324/11/7 2:16
走りつづける自由詩424/10/6 21:44
花を渡す自由詩524/9/29 3:20
_自由詩024/6/30 20:57
囲まれた時間自由詩324/6/14 12:56
煙の味自由詩324/5/22 22:46
さみしさはすきま自由詩624/3/30 2:35
ほしがること自由詩724/3/30 0:46
ルート自由詩7*24/3/2 14:38
まどろみ自由詩824/2/3 13:23
熱い箸自由詩624/1/17 23:01
夕方の夢自由詩324/1/13 23:04
越境自由詩523/11/3 18:23
いつしか百年がたち自由詩1123/9/23 20:59
日曜日の家事自由詩823/9/15 15:52
無への祈り自由詩523/9/15 12:02
魔女の判別方法自由詩223/7/6 22:55
おばけの訪い自由詩523/4/28 1:35
わたしを生きたお墓にしたいおかあさん自由詩323/3/12 23:20
沈黙は死。死に続けているクィア短歌短歌123/2/17 23:05
向こうの花畑だけが自由詩1122/12/11 19:08
サバトーー輪になって踊る自由詩222/12/11 15:11
いぬの幽霊を飼いたいな自由詩822/11/24 22:20

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