ベランダで洗面桶に水を張りすくえないかと膝濡らすつき

まだこよみない縄文もあったろう月光をみてはら冷やすこと

中秋の名月ぷらす1しても、輝いてます。今夜もまた

真夏日に作ったハッカ油 ....
熱湯を浴びたあと
綺羅綺羅しくこおりが浮かんだ
キンキンな水に投げ込まれる。
いちばん色鮮やかで、歯ごたえのある状態でとまる。

サッて血が昇って(顔が熱い!)
サッて血が落ちる。
わた ....
手紙を書いた
何枚も便箋を使って
何度も鉛筆を削って
辞書も引いたし 有名な詩集だって見た

伝えたいことはたったひとつなのに
その一言が見つからなくて
どの言葉も足りなく ....
眼鏡をはずし
目の前を水中に沈めれば
外灯は滲み
ひとびとは陽炎になって
せかいはちいさくちかく、まるくなると
おもっていたけど
無限のひろがり

おとこもおんなもなく
泳ぐような身 ....
枕元に かばんに 机のひきだしに
いつもゆびさきでふれていた表紙
折りぐせのついたページ
だいすきな文のかたまり
好きなので ひゃっかい読みました
ひゃっかい読んで 覚えました

かんぺ ....
なつだから
かぜやみずがぬるくて
わたしもぬるい陽炎になる。

髪の毛がもつれ
からだとからだが近く
凍てついた冬よりずっと
いろんな匂いが生き生きと
なまなましく
あなたのうでは小 ....
もつれた毛糸をほぐそうと
ひっぱったり、ひっくり返したり
しているうちに
かたい結び目
いくつもできて、みつかります。

ああ、これはもう、すんなりとした一本の毛糸には戻りません。
しな ....
なつが来た。
皮膚が湿気を吸って、すーはーすーはー、酸欠の金魚並みに汗をかく。
自転車をこぐ。

なつが来たんだ。
虫除けスプレーの薄荷の匂いが、さわやかで
冬の渇わいて縮んだ、ゴム皮膚の ....
電車のおとが絶えたころ
ひとりで眠っている
わたしは砂になり、シーツのうえにさらさら
零れていく
ラピスラズリの砂です。

あの人の声とともに
ゆめがせなかに打ち寄せて
やわやわと脚に ....
きみの小指から熱い砂糖水が滴り落ちてきて
わたしの両の手で受けたとき
ああ、きみは海から生まれた生き物じゃないのだ、と悟る。
根本的に異質な生き物なのだ。
わたしにとってもきみにとっても。
 ....
梅雨の雨に打たれても
冷水のごとく頭を冷やしてくれるでもなく
ただじっとりと皮膚細胞の表面を融解させていくだけなので
五月雨には稀塩酸が溶けている。

猫は命が九つあるというが
命を七つく ....
うーん、もう
どうにもこうにも
まったく、やっかいなので
くちびるを接着剤でくっつけちゃいました。
くっつけちゃったので、しゃべれません。
これであんしんあんぜん、口は災いのもと。

あ ....
先生が、いい子いい子言って
わたしのあたまをなでる。
土のにおいのする、ざらついた手のひらが
高いところから降りてきて
ちから強く、あたまをなでる。

いい子いい子、土人形よろしく捏ねられ ....
ただ恋を占うために
花弁を毟られた花だって
きっと種を抱(いだ)いてみたかった、にちがいない
なんて思う
のは、身勝手!

わたしは花じゃないので
花の ....
舟を漕ぐ。
昏い水面。
舳先の灯りに、身をよじるさざ波。

ぐっと櫂を引くと、私とおなじ力で、圧し帰してくる
水の確かな、手応え。

立ちこめるミルクの霧を透かしても
目指す岸辺がどこ ....
いやあね、なんて こどものときには 滑稽で
できなかった 世間話のあと。

誰にもないしょで
ふわふわと風に揺れ 儚げな 白地にうすみどり小花模様のスカートを
勇ましくひるがえし
木に登る ....
昨日買った文庫本
電車内で 読んでたら
意外なくらい するすると進む目。
逸るのではなく ただするすると。
奇妙な感じ。

そうだ!
デジャヴだ!
前にも読んだ。
ひとから借りて。
 ....
目をとじれば ただの暗闇
では なかった…!

目蓋のうら
そこは みずうみ。
湖面に さまざま浮かぶものあり
しぃんと なにひとつ浮かんでこない 凪ぎの日があり
あらしがきて 大荒れの ....
「赤ちゃんは
この世に産まれたのが 苦しくて 怖くて 泣くのです」
と誰かが言いました。

笑わせないでください。

産まれたばかりの赤ちゃんは まだこの世なんて知らないのです。
あの ....
道を歩いていて
右隣のひとも
左隣のひとも
前も後ろも
みんながいっせいに駆け出したら
わたしもまた、わけもわからず、走り出すのだろうか
行き先もしらず、目的もしらず
押し流され、ばたば ....
赤ちゃんの髪の毛のように頼りなく
やわらかい抱擁に
「あい」というなまえをつけてみるこころみ。

おずおずとしたやさしい腕の持ち主を、見上げる。
いちねんまえの初夏の木陰で、透明な涙が光って ....
瘤だらけの罪悪感を、家に置いてけぼりに
まひるの電車にゆられ
晴れた空が眉間に滴り落ちるばしょにいく


宇宙の滴がX線になってぼくを透過して
きっとどっかたいないの、奥の方に引っかかった ....
「ガチで」と言うのは
玄関先で
火打石を打ち鳴らす音に似ている。
熱がない。
みぞおちのうえ辺りを、すぅすぅと風が通り
だいじな「おくそこ」が冷えきってる。

熱がなく
あまりに冷えているので
ぼくは永久凍土で冬眠にはいってしまう。

一千万年あとに ....
胸骨のなかが冷え込むと
やはらかき草のうへに横たはり
全身の痛点を耳にして
よみへ続く覆水の
砂礫に混じる星屑が
ふれ合う金属的な響き
を聴きつつねむる。

*

その響きは
地 ....
種々(くさぐさ)の根に吸い上げられる水の轟音。
あなたのその脚は、根。土に喰い込んだ根。
その根はあなたの地上の背丈よりずっと、地下高くひろがり、吸い上げている。

根の国の暗渠には、歌が ....
どこもかしこも駅なのです。通過点で、とどまれない。
数瞬、隣の人の肩とふれ、見知らぬ生活の匂いと、わたしの皮膚細胞とが、ほのかに混じる。それは、一個体として存在する孤独の、群れへの譲歩。
わたしの ....
あなたがあなただと、わたしに知らしめるもの
それはなに?

もし、
あなたの貌かたちが突然
変わってしまったら
わたしはまったく気づかないのだろうか。
あなたがわたしを見つめても、少々の ....
あなたのせい
と、言わないのは やさしさ
と、じぶんのおへそに
言い聞かせていた
けれど
これは プライド。
わたしがわたしでわたしの重みに耐えるため。

**

日付が変わる直前 ....
したを向いていると
ぼたり、ぼたり、服に
投下されていく、くろい染み。
先ほどまで、ぼくのたいないにあったイオンと水分。

ここは電車のなか。
花粉症に紛れて
涙腺が稼働しているのを、こ ....
凍湖(159)
タイトル カテゴリ Point 日付
ベランダで洗面桶に水を張りすくえないかと膝濡らすつき短歌113/9/21 5:22
色止め自由詩5*13/9/15 1:37
手紙自由詩3*13/9/15 1:22
近視の夜歩き自由詩1013/9/3 3:43
おもいもかけない自由詩313/8/27 9:25
匂やかに自由詩113/7/11 18:15
もつれた毛糸自由詩613/7/4 18:06
なつが来た。自由詩113/7/3 0:50
自由詩313/7/1 20:37
親しいということ自由詩213/6/14 0:46
わたしは猫になりたい。自由詩5*13/6/13 3:53
お口にちゃっく。自由詩2*13/6/11 18:41
わるい子の小道自由詩4*13/6/10 21:18
ツツジの蜜自由詩1+*13/6/10 3:22
舟を漕ぐ自由詩5*13/6/10 2:49
ないしょで木登り自由詩1*13/5/27 16:12
青い表紙の本自由詩7*13/5/24 1:52
目をとじれば自由詩3*13/5/24 0:52
勝利自由詩5*13/5/22 3:11
ノリについて。自由詩3*13/5/20 15:42
はじまりはいつも、はじまりすぎている。自由詩5*13/5/16 17:03
X線自由詩1*13/5/10 13:37
「ガチで」と言うのは自由詩413/5/9 0:38
ここはカフェのソファ。ミルクティーを飲みながら自由詩213/5/9 0:30
全身の痛点を耳にして自由詩413/4/29 21:38
根に吸い上げられる水のはなし自由詩513/4/24 23:57
駅で。自由詩113/4/24 1:17
あなたが蛙になっても自由詩113/4/19 21:46
魚に自由詩413/4/18 0:28
そしてきっと、引きちぎる自由詩213/4/14 16:19

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