[7]佐々宝砂[2004 12/20 04:26]★1
だと思います。昔の古びた写真でも見るようなセピヤ色の夢があったり、海が緑色だったりしました。夜眠る時昨日の続が見られますようにとか、あの音楽がもう一度きこえればいいとか、ヨーロッパへ行けますようにとかと願って目を閉じる時もありました。一番夢をもたなければならないような子供時代の現実の生活が私にとってあまり失われ過ぎた、少しばかりみじめだと思えるようなことばかりだったので、こんな風に人の眠る時間でも私の心は起きて、自分で夢を造り、それを最も自然らしく愛したり楽しんだりしていたかったのでしょう。そして夢の中にだけ私が住んで、笑い、空想し、そこから一歩も外へ出ることが出来ないようにしていたかったのです。
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