[7]佐々宝砂[2004 12/20 04:26]★1
す。
明るい昼の間ぼんやりしているのに、夜になると私の空っぽの頭の中へ、素晴らしく精密なエスプリが入って来て、色々とうめあわせをしてくれたのです。夢の中では死んだ人も年齢をとりませんし、こわれたものも形があるし、時間的な、空間的なすき間のようなものも感じられませんし、すべてが現実の進行をしているということは喜ばしいことだと思います。
朝になると逃がしてはいけないことばかりのような気がします。
いまはあまり夢を見ません。見てもすぐ忘れてしまいます。疲れているからではなく、夢を見ても最初に聞いて貰える友達も居なくなったし、そればかりか現実は私にとってすべて夢だからです。
#国書刊行会・書物の王国第二巻『夢』より引用
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