婦人世界/k o u j i * i k e n a g a
おなかのお肉をつまんで微笑むような
どこにも着地できない優しさについて
夜中に姉と考えてみる
そういう気持ちに名前をつけようとした事がある
猫は暗がりを震えながら歩くはずだし
せめて口から泡を吐かないように祈ろう
たとえば忍者が町娘に恋をした瞬間
たとえば布団に潜りこんでくる仔豚
忍者はいつもは血みどろだし
仔豚は食用かもしれない
そういうものを笑いあう
残酷は生まれつきだから
なればこそ変な歩き方でいこうと思う
もちろん後悔していないし
恥じてもいない
それは避けようがないから
けれども震えをとめる薬はない
それだけは怖い
どうしようも
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