宮廷詩人/千月 話子
言葉を乗せた花びらの
来る上空から
甘い香りが立ち込めて
手の平は夢遊にひらめき
高く 高く 開くよ
ワタクシの生きた
気の上で回れ 花吹雪
ら行は霞んだ空を瑠璃色に巡り 巡りて
ま行から熟れた桃の実を頂きましょう
西洋は憧れの 高い塔から塔へ
ミント・ベルの鐘を鳴らし
ワタクシの小さな部屋と
開かれた薄紫の便箋に
柔らかな光りとなり
やって来ては
麗しき言霊
並べ行く
花添う言葉受け止めて
無我に震える この耳に
入り込むな 現(ウツツ)よ
それは ワタクシの書きかけの詩
それは ワタクシの描きかけの絵画
それは ワタクシの
[次のページ]
前 次 グループ"四文字熟語"
編 削 Point(10)