■共同作品■ 蒼もしくは青/Rin.
 


 「蒼い旋律」


記憶の中から抜けて舞う譜面一枚奏でてみれは゛半音の思い出




セロを抱え閉じた目の中咲く花の絡む紫苑は夕闇の弦

放課後の音楽室でくちづけを交わす茜に止む君のピアノ

月光が閉ざした窓をノックして時の調べは高音でやむ

ひとつきり沈んだままの鍵盤に小指をあてて心音を聴く





「アオイ鎖」


空深く吸い込まれて行く自我の青痛みの色は手探りで知る

城壁に高くそびえた揺らめきの陽炎砦に夢たちの歌

明日の空たしかめるすべも知らなくて飛べない羽根をただ、ただ繕う

空蝉と頬を伝った夕立に打た
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   グループ"■短歌バトン■"
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