哀しみ皇子(2)/アマル・シャタカ
 
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

哀しみ本線で旅をはじめたの
こんどの駅は
哀しみ宝石職人駅だって

職人みたいなオジサンがいた
ねえねえ、オジサンはなにをやっているの?
「やあ、哀しみ皇子、俺はここで涙を宝石に変えているんだよ」
どうしてこのオジサンがぼくの名前をしっているのかわからないけど
不思議なことをいうオジサンだ
あ、若い女の人がやってきた
オジサンは女の人の話を聞いている
ハンカチーフのようなものを取り出して、オジサンは女の人の目にあてた
オジサン、なにをしているの?
「皇子、宝石を作るのには原石がいるんだよ」
オジサンはハンカチーフのようなものを鍋に
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