AM6‥00 または実験的感覚的その5/はじめ
 
の落ちる音 シベリアの海でアザラシを獲る為に発泡した猟銃の音 中国の大量の自転車のぶつからないように警戒して鳴らす鈴の音 アマゾンのジャングルで雌の鰐が獲物を食べる為に大きく口を開ける音が聞こえる
 僕は冷たいベッドが暖かくなっているのに気付く 寝返りを打ち カーテンから覗く朝日の光と再び世界の重みを瞼に感じる 朝日の光と世界では朝日の光の方が重い
 僕の眼球は乾いてきている ようやく目が覚めてきたようだ 少し体が軽くなったように感じる 何時でも動き出せるような具合だ しかし時刻はまだAM6‥00 起きるのにはまだ早過ぎる 瞼を開ける もう少しこの朝日の光と世界と対峙してみようかなと思う

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