kirameki/はらだまさる
 
地で、感情を譲歩し合う人々の 谷川俊太郎が暗殺されたよ
欲望し、乱立する森で精霊だけが歌うのだ          享年七十六歳

                             先日、そんな
母音にしがみつく               谷川さんから電話があった
コスモスに描かれた輪郭だけで 「どうせなら詩人に殺されたいもんだね。」
田畑や果樹園を濡らす雨は、死んでゆく   唐突に、そんなことを言うから

ぼくらのつばさは、鮮やかな呼吸で立ち上がり    びっくりしてしまって
指輪を外し、首飾りを捨てて群衆のうえに飛び上がる  言葉を失ったけれど

(そうやって詩が
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