飴/ピッピ
 
君がくるぶしを噛んだら、透明な飴玉になったので、吐いて捨てた

ここの所は天気が良すぎる夜だから、天に向かって鳴らすべきだと思った
スピーカーを上に向ける。大きな文字たちが降ってくる
下降しながら、なめらかに僕たちの知るものの形となる
階下には何もない。さえずりと呟きは僕らの中では同じことだった
言う言葉があってよかった。書く言葉が世界を埋め尽くす
未来と過去を分断している点の一部にしか過ぎない

馬がいる。僕の目には見えない厩舎の奥の方でひっそりと眠っている
存在するかも分からないのに、言葉に潰されそうだ
苦しいという言葉を喚いた筈だった。
しかしそれは、君の目から見たら
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