ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
る」というわけです。イメージの遠近法としての「想像力(イマジネーション)」、とでも言えばいいのでしょうか。
コウルリッジはまた、あらゆる哲学体系は一つの法則性をもち、あらゆる対象が一致する一つの遠近法的な中心があり、その一点以外のすべての観点からみると、混乱しゆがんでいるようにみえるに違いないとして、各流派の見解を評している。この遠近法的な中心点とは、彼の美学論の中心でもある想像力という「形成し創造する能力」に集約される
(同)
しかし、このような「一つの遠近法的な中心」を設定して世界を見ようとする枠組みを二十
[次のページ]
前 次 グループ"『世界の詩論』(青土社)を読む"
編 削 Point(8)