ヒューム「ベルグソンの芸術論」(3)/藤原 実
ころに、その詩精神がむけられずに、簡単にイマジズム(写象主義)と結托して、イメージの審美的パタアンの作成にむけられてしまった。つまり一種の文学的スタイルとして現代詩を偽装したというところに、日本モダニズムの災厄と不幸の原因があった」(村野四郎『現代詩を求めて』:現代教養文庫/社会思想社)、「春山らのフォルマリスムが今日古めかしくみえるのは、それが<意味のない>世界ではなく、<意味の稀薄な>世界を表現してしまっている」(大岡信『昭和詩史』: 詩の森文庫/思潮社)からである、というような言い方で清算されてしまいました。
[続く]
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