ヒューム「ベルグソンの芸術論」(5)/藤原 実
 
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「エリオットの詩の美は一つの場面、一行の文句としての美ではなく、一つのオーケストラの構成美であって場面と場面との結合、思考と思考との結合において構成されているのである。
…遠いものゝ結合の面白味から生じた詩的美である。」

「近代ヨーロッパ社会の精神的瓦解の問題も含まれてはいるが、それはこの詩の直接の目的ではない。
…何か一つの思想をわれわれに語るのでなく、ただそうした組み合わせの効果として読者の感情と態度を統一し、われわれの意志を美的に解放するのである」
「パヴローヴァという有名なダンサーに、そのおどりの意味を説明してくれとたずねた人があった時、彼女は、それが言え
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