ヒューム「ベルグソンの芸術論」(5)/藤原 実
、言語における詩的隠喩的な要素、また主題の上では美、豊穣、聖俗のあらゆる愛が締めだされる。何であれ結びつけるものは、ノンセンスの強敵なのである。万難を排して追放せねばならない。」
「『鏡の国のアリス』の「女王アリス」の章で白の女王が尋ねている。<1たす1たす1たす1たす1たす1たす1たす1たす1たす1はいくらになるかの>。アリスには答えられないが、それもそのはずである。総和がいくらかなど、まるで重要ではないのだ。重要なのは、1たす1……という風に組み立てていくことそれ自体なのである。これが即ちノンセンスの宇宙の組み立てではあるまいか」
(エリザベス・シューエル「ノンセン
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