ヒューム「ベルグソンの芸術論」(6)/藤原 実
「これらすべての芸術におけるシュルレアリスム的伝統は、ありきたりの意味を破壊し、ラディカルな併置を通じて新しい意味ないし反意味を創造する(《コラージュの原理》)という考え方によって結ばれている。
そしてこの感性には「ある種の情熱的非芸術を喜ぶ傾向」があるといいます。それは「ラディカルな併置」にとって重要な「機知」を成り立たせるために必要な趣向です。ソンタグはシモーヌ・ド・ボーヴォワールの回想録のなかの「私がサルトルやオルガとたびたび日曜の午後を過ごした蚤の市を流行させたのもシュルレアリストだった」という文を引用して、次のように述べます。
[次のページ]
次 グループ"『世界の詩論』(青土社)を読む"
編 削 Point(3)