ヒューム「ベルグソンの芸術論」(6)/藤原 実
 
他にヌード、セミヌードの男女が見世物小屋の絵看板のように立並びさえすればよかったのである」
        (寺山修司『戯曲 青森県のせむし男』:角川文庫)


ここには1960年前後からさかんにおこなわれるようになった「ハプニング」とよばれるパフォーマンスと共通する肉体のオブジェ化があるように思います。
スーザン・ソンタグ(1933-2004)によればハプニングのひとつの特徴は「人間を《登場人物》というよりもむしろ物体として利用したりあつかったりすること」です。


「ハプニングに登場する人間は、麻布の袋や丹念に作られた紙の被いや
[次のページ]
  グループ"『世界の詩論』(青土社)を読む"
   Point(3)