漢詩 寄花貌/三州生桑
寄花貌
独吟坐覚雨声微
半睡詩魂散亦飛
夢裏相逢何鬱鬱
以詩顔色作薔薇
花貌に寄す
独吟 坐(そぞ)ろに雨声の微かなるを覚ゆ
半睡 詩魂 散りてはまた飛ぶ
夢裏 相逢へど何ぞ鬱鬱たる
詩を以って 顔色 薔薇(しゃうび)と作(な)らん
花のやうに美しい人に
夜更けに一人で詩を読んでゐると、いつの間にか春雨が降ってきました
雨音にまどろめば、詩情は散り散りとなりあなたの元へと飛んでゆきます
せっかく夢で逢へたのに、あなたはなぜ浮かない顔をしてゐるのでせう
私の詩を読んでくだされば、あなたの微笑みは薔薇色に輝くはずなのに
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