命の大切さ/ajisai
 
前にし、切なくてやりきれない気持ちになる
そんな思いをすることが多いのだ

ふと天使が声をかける
「ねえ、ルゥーン
 近くで魂の消えそうな気配がするわ」
死神もすぐに気がついた
「本当だ、人間じゃないね、もっと小さい感じ
 猫かな、行ってみよう」
そういうと同時に彼は気配の元、広場の隅へと駆け出していた
「あ、ルゥーン。待ってよ」
天使も後を追ってついてゆく

広場の草むらの茂みの中
黒いまだ小さな子猫がいた
衰弱して呼吸も細くなっている
「気の毒に、もうだめね、この子」
天使も寂しげな表情になる
死神は天使の方を向くと両肩を手でがしっと掴んだ
「ねえ、ミニエ
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