萩尾望都私論その1 まえあがき/佐々宝砂
 
0歳越えた(可愛い/過激な)おばあちゃん、今日泊亜蘭ときたら90の齢を越えほぼドラキュラと化してなお現役。いま私がそのくらいの年齢だったらいいのに。などと考えるのがばかげた願望だってことはわかっているが、ときどき思う、大好きなもの三昧してみたい、年老いた彼等のように。あと数十年がたったら、私もきっと。

いま現在、私は若い。彼等に較べりゃ間違いなく若い。ちょこざいな青二才の若造、卵の殻をつけたままの下痢ぴーチキンだ。なので、私は、まだまだ働かなくてはならない。金を稼ぐためとというのでなくて、ほら、青臭い理想論だけどよ、詩のために私ができるいくらかの小さな仕事をしなくてはならない。それで私は詩評
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  グループ"萩尾望都私論"
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