恋しくて/石瀬琳々
恋しくて雨のソーダ水飲み干したはじける泡よ恋しくてまだ
ものがたり、は続いている泣きながら夜そして昼あなたの時間
たわいなく戯れ過ぎる風としてもふりむかないで首筋にただ
目の奥を覗くよろこび楽園はふいにほほえむ見つめ返して
僕たちは見知らぬ言語さびしくて泣いて笑ってまたくちずさむ
いつかいつか、胸の谷間で啼く小鳥いつか遠くへ飛ぶ合言葉
海を聞くそと頬寄せて君を聴く胸に満ちては交差する波
悩ましく驟雨が去ったあとの空虹を探して星をみつけて
風すこし明るいひなたまどろんで夢の中まで恋しいひとり
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