Colors/石瀬琳々
 
こころさえ、雲を光を追い越してひるがえる風みずいろをよぶ


雨はやく言葉を奪い流れゆくたどる指先このうすみどり


風だけがよんでいる道二人ぼっち朽葉いろした秘密かぞえる


頬杖の窓辺にあんずの夕陽して奏でる音があればソラシド


白き朝、旅のこころが兆す夜遠くはなれてくちづけを君


あけがたの灰、夢の果て燃え上がるただ永遠は胸を焦がす火


すみれすみれ痣のようにか胸に咲くほのかに香るあこがれ今も


流れ星尾をひいてゆく思い出に銀の knife を沈める夜更け


手のひらに雪は降りしく消えてなおさびしさよりも赤く残るは




   グループ"薊道"
   Point(7)