三華遠季節  序章/木立 悟
 

すぎてはもどり
すぎてはもどり
逆さまになり
ぎごちなく回りつづける球
よみがえり起き上がる音に押されて



水の朱を喰う
風の手を奪う
海に突きささる



霧や声に混じりさざめき
小さな象(もの)をふちどる光
失われた輪郭が
なだらかなやわらかさが
冷えた空気の飛沫を浴び
静かに消えゆく空の球から
解け降る粉のなかでかがやいている









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