三華遠  回転徨/木立 悟
 



柔毛(にこげ)の緑
色のない炎の雲
渦を巻き
渦を吐き
世界に染み込む
ふきあがり
かがやく糸になり
世界を失う



青い灰の夜のはかなさ
遠くと近くの言葉のつたなさ
水も声もつづいているのに
応えることのできないつめたさ
捕らえる気もなくのばした指に
触れては消える光のすずしさ



輪と羽は共に雲へ落ち
波は空にも地にもひろがる
光の柱も 風の柱も
生まれつづけ 倒れつづける
影は飛び散り 降りつもり
世界を失くした世界の外を
波だけが幾度もとおりすぎ
水と光は分かれることなく
音に震えに融けこんでゆく











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