俺と死神 −失恋の殺し方−/蒸発王
てきた
俺の持っているノートを見ると
“言葉にはきちんと止めを刺してあげなさい”
と笑って
俺に空のオイル缶とマッチを用意させた
じぃちゃんは持ってきた新聞紙に火をつけて
オイル缶に投げこみ一丁前の焔を作った
少し時間がかかったけど
俺はノートを焔の中に投げ込んだ
ノートの一枚一枚が焔に煽られると
ページとページの間から俺の書いた文字が
ぱりぱりと音を立てて舞い上がった
繋ぐ
開ける
ヲ放て
恋を 種
今二も
眠らズ 酔イウツツ
あああああああ
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