三月のオフィーリア/恋月 ぴの
 
(割れ落ちた心の軋みより流れ出す)
せせらぎの音に我身を任せ
消え入りそうな意識の果てに
あなたの額より滴る汗の熱さを慕う


さよならってどこまでも悲しいのね

狂おしさは許されぬ愛のみしるし
春菜の香る岸辺を辿り
崩れ行く円環 揺らめく死化粧


嗚呼 絶望の甘いハーモニー
打ちひしがれし肢体は歓喜に震え
胸に抱いた花束は 口ずさむ祈りの歌


運命の過酷さに酔いしれて ひたすらに想う
儚き恋の顛末と流れ行く先に在るのは
二度とは逢えぬ あなたの笑顔

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