【家庭の詩学】 #3 感動はどこから来るか/043BLUE
 
の「経験」には、個人差がある。同じ作品を読んでも、「感動できる人」と「できない人」がいる。それはちょうど、同じ料理を食べても「好み」が分かれるようなものだということも考えましたね。では、この「好み」って一体何なのでしょうか?

  オヤジ:「人間ってのはな〜、結局、子供の頃に食ったものが基本になってんだよ。「おふくろの味」とか「おばあちゃんの味」とかってあるだろ?一流シェフのフランス料理も芸術品かもしれんが、俺に言わせりゃ、おふくろの「肉じゃが」の方がよっぽど「感動的」だ。おばあちゃんの「きんぴらごぼう」なんてありゃ芸術品だな。味付けの濃い薄いも、味噌汁の味も、最初に覚えた味が「好み」の基本に
[次のページ]
   グループ"【家庭の詩学】 シリーズ#1−5"
   Point(8)