川柳が好きだから俳句を読んでいる(2、八木三日女のこと)/黒川排除 (oldsoup)
セクションの題に採ってることから本人も気に入っているであろう作品、「満開の森の陰部の鰓呼吸」「紅き茸礼賛しては蹴る女」「赤い地図なお鮮血の絹を裂く」なんかはまさに暴力、血と闇、色で言えば赤と黒、であり、森の陰部・○○の礼賛・地図などが広がりを添えている。この後にも書くが作風は変化するものだしひとつこれだと縛る紐を用意することはできないが、少なくとも初期の作品にはこういった「広がりの中のポツンとした暴力」が点在している。
星一つづつ凍り乳児がぽつりと「パパ」
きんさんぎんさんより年とった亀がもえている
散水車去り「玄米パンのほやほやぁ」
そしてその広がりを残しつつ、暴力が幼児
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