離岸流/そらの珊瑚
磨かれた空に足跡つけていくいたずら小僧のような雲たち
なんにでもなれる人がやわらかく五月の樹々の若葉となって
この指をアンテナとして建てました心のスイッチ押して下さい
まなこから鱗はがれて落ちていく魚であった記憶とともに
ひらがなが略字となって見える日は省かれてゆく悲しみがくる
点が持つ軌跡のような円になる 手嶌葵のうたごえ聴くと
踏まれても強い花だというけれど踏んでくれとは言っていません
水中をたゆとうように生きていく我一粒の泡となっても
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