アオミドロ(散文詩)/そらの珊瑚
 
面すれすれの高さに成長し、荒れ狂った濁流として流れていくのだった。
 時々道路で近所の子らとボール遊びに興じていると、手元を狂わせたボールは、時々その川に落ちてしまった。勝負は大きな道路までの数百メートルで、そこから先はずっと地面の蓋が続き、もうボールを取ることは叶わない。先回りをして川に降り、ゆるゆると流れてくるボールを待ち伏せして取れれば良し、そうでなければ、ボールは最終ゴールに子供の歓声を受けながら吸い込まれ、海まで流れていってしまい、もう二度と手には戻らなかった。結構スリリングな瞬間だった。私は幼くて記憶がないのだが(あったらトラウマになっていたかもしれない)免許を取ったばかりの母親が、
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