「竪琴」
細かい
木の枝に
包まれて眠る
にぶい銀色をした
竪琴の音色たち
それは、
突然の風におびえ
南へと巣立っていった
「柔らかな屋根」
金物屋の
寧ろ柔らかな屋根
わたしは静かに
静かに踏みつけてゆく
じゅわん、
じゅわわん、
鳴っている……そうして
朽ちてしまうものが
あなたへの
愛情です
「足の裏の湿地帯」
足の裏に一匹の蛭が張り付いている
そこから、出っ張った腹にかけて
広大な湿地が
[次のページ]
前 次 グループ"コラージュ×4!"
編 削 Point(3)