「いくつかの骨」
お前の
すべすべした手の甲の
化膿した傷口から
いくつかの助詞が突き出ている
それは月夜の骨のように
生々しくも無機質だ
だが
そのうえ
したがって
接続詞の散乱した物置で
僕がお前の
失われた皮膚を捜す間
お前の痩せた体の震えが
目まぐるしく時制を更新し
やがて空気と一つになるとき
張り詰めた冬の風が
木戸の隙間を通り抜け
僕の背中の肉を削ぐ
「眼球」
朝、
机に置いた分厚い辞書が
私をひいていた
[次のページ]
前 次 グループ"コラージュ×4!"
編 削 Point(5)