【批評祭参加作品】わかンない!/藪木二郎
、あるいは特殊な個人たちからなる一つの集合でもない。そうではなく、「神は、おそらく、数をかぞえない、」と書きつける詩人にとってこの人称は、あらゆる一般性の手前あるいは彼方にあって、「私」たちの抽象性を解きほぐし、「私」たちの存在を特異性=単独性に送り返しつつ結び合わせる、そんな一つの非可算的な分節性のことなのである。(同、四〇頁)
皆さん、ここに書かれていることのうちの何かしらのことが、理解できたような気がしましたか? 何かしらではなく、ほとんど全てが理解できた? それは凄いですね……。
私には全てが、何のことやら……。
ところが、どうせ私は馬鹿なので、と
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