このはなさくや/……とある蛙
 


海辺で見初めた瓊々杵(ニニギ)は想う
木花之佐久夜(このはなさくや)の美しさ
国つ神の娘であったが、
直ちに契りを申し入れ

このはなさくやは戸惑うだけ
笠沙の岬は出会いの場
空刺国に向かう岬

木花之佐久夜(このはなさくや)の言葉を聞いて
父大山祇命(おおやまつみのみこと)は上機嫌
姉の石長(いわなが)とともに
多くの貢ぎ物と一緒に嫁がせようと
そのこと瓊々杵(ニニギ)に伝えたが、

おおやまつみの貢ぎ物
長寿の子孫と芳しい子孫
しかし、瓊々杵(ニニギ)が想ったのは
木花之佐久夜(このはなさくや)で十分で
姉の石長送り返す、

疑心暗鬼の瓊々杵
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